靴音

b0037269_23362958.jpgこういうことを言うのもなんだが、ぼくは教室での授業など誰でもできると思っている。教室での授業ぐらいなら、ほとんど教師の経験のない人でも、1度や2度の授業であれば学生の注目を集めることはできる。

そんなわけ(?)で、教室での授業はほどほどにやっている。そこそこのエネルギーで話している。授業方法改善が方々でやかましく叫ばれているのに、まったく不届きなことだ。

だが、授業が終わってからは少ない脳みそをフル稼働して仕事にいそしむ。個研にやってくる学生たちがいるからだ。教室での説明では納得しきれなかったことを確かめにくるひと(そらそうだろ)。人生について語りにくるひと(さすが哲学科だ)。毎週、失恋について嘆きにくるひと(できれば来ないで欲しい^^;)。今年は1年生の来室が多い。これまでと打って変わった環境になったのだ。わからないこと、不安に感じることも多いのだろう。

春から夏にかけて波状攻撃で押し寄せる学生たちも、やがて満足し、飽き、怒って、来なくなる。それはいいのだけど、それまでの一定期間、どうやって多数の相談に対応するのかが悩みの種になる。学生のなかには、多人数での “歓談” を好むひともいれば、一対一の “面談” を求めるひともいるからだ。面談を求めるひとには、多人数の声が漏れ聞こえればそれでノックすることなく帰ってしまう者もいる。自分がほんとうに話すべきはそういうひとたちなのではないか――歓談しながら、廊下を近づく靴音に耳を澄ます。

by enzian | 2009-05-09 23:45 | ※キャンパスで | Trackback | Comments(0)

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