人間垂直角度

地下鉄の駅の上に学校があることもあって、ふだんぼくが学生としゃべっている場所は、主に以下の3地点となっている。

1.個研
2.学校から駅へ至る道
3.駅

なにかと騒がしい2や3でなく1で話すのを好む学生が多いわけだけど、なかには1よりも2や3の方が気さくに話せるのもいる。おそらくどこに座ろうと(なんらかの角度で)視線を合わせねばならない個研よりも、互いに進行方向を向いたままほとんど視線を合わせる必要のない2や3を好む学生がいるのだろうと思っていた。

ほとんど1では話せないのに、思いがけなく2で楽しく話せた学生もいた。1や3とちがって2は歩き続けているわけだから、一定のペースで体を動かすことが会話することに影響するのかもしれない。いやそうではなく、歩くことと、会話のもとになる考えることが関係しているのかな‥‥などとポツポツ歩きながら考えていた。考えながら歩いていた。

だけどあるとき、3で「これくらいの身長差が話しやすい」と言われて、はっとした。(座ったままの)1ではほとんど話さない学生だった。以前の記事で、ひとにはそれぞれ、これぐらいの角度に他人がいれば安心できるという “人間角度” があるのだろうと書いたことがあるが、人間角度は水平方向だけでなく、垂直方向にもあるのかもしれない。だとすれば、上方2度がよいので自分よりも10センチ背の高いひとが話しやすいとか、下方1度が好みで5センチ低いひとがちょうどだから8センチ高いひとはイヤだ、とかいう “人間垂直角度” があることになるだろう。以前の記事の人間角度を “人間水平角度” と修正したい。

興味深いのはそういうことが生じる理由だ。高さがなんらかの考え方(うまく表現できないあぁ)から生じるとすると、人間水平角度が相手を問わず一定なのにたいし、人間垂直角度は相手の立場によってちがうなんてことにもなるだろう。上司として適切なのは5センチ高いひととか、部下として適切なのは2センチ低いひと、とか。もちろん、1でも2でも3でもなく携帯でのみ話すひともたくさんいるが、それについては別に考えることにしよう。

by enzian | 2009-11-21 14:05 | ※キャンパスで | Trackback | Comments(0)

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