第一級の恐怖体験

b0037269_20514380.jpg12月といえば大学は論文の季節。卒業論文やら修士論文(厳密には大学院生だけど)を書いている学生たちが遅くまで研究室に残っている。

教職員も休みを返上して、学生生活集大成のドラマをバックアップしようとする。学生からの熱と教職員からの熱とが混じり合って、12月が深まるにつれて、大学全体は一種独特の雰囲気に包まれてくる。ぼくはそんな雰囲気が好きなのだ。

教員もふらふらだけど、学生たちはもっと大変だろう。論文は自分の姿を映し出す怪物なのだ。外国語が読めないもどかしさ、まともな日本語さえ書けない恥ずかしさ、考える力のなさ、怠惰‥‥おのが拙さをトータルで認めよと迫る論文に学生たちはたじろぎ、弱い自分に、弱さを認められない自分に気づく。真正面から自分を見つめること――これほど恐ろしいことがこの世にあろうか。学生生活集大成のドラマ、というより第一級の“恐怖体験”だが、これを乗り越えてもらえたらと思う。それは徒労ではないのだから。

by enzian | 2009-12-05 20:58 | ※キャンパスで | Trackback | Comments(8)

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Commented by kaori_tochiu at 2009-12-12 18:43
こんばんは^^上の記事の感想です。

お母さん、記事を見たことずっと黙っていらしたんですね。
enzian少年も黙っていたんだなぁ。
うぅーーん・・・ (胸キューン・・・)
Commented by enzian at 2009-12-12 19:59
かおりさん

こんばんは。
一区切りつきましたか?^^

母はついぞ語りませんでした。
ぼくはこのごろになってやっと
語れるようになってきたのです。

語りはじめるには時間が必要なのですね。
Commented at 2009-12-13 01:13
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented at 2009-12-13 01:22
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by 座敷童 at 2009-12-13 01:27 x
これはこわい。
しかし経験しなくてはならない。とても重大なものですね。
ここで悔いが残るようなものを残すと、あれ、なんか涙が出てきた。

よく見たら一勝三敗ってかいてあったので、また涙が出ました。
Commented by enzian at 2009-12-13 12:08
鍵コメ1さん

>第一級の恐怖体験

この時期になると、
学生(と教員)の忘れもの、
落とし物が急激に増えます。^^
ぎりぎりなのでしょうね。

でも、一つの山を自分で越えた
という経験は確実に学生の体力になるもの
だと思っています。
(それと指導する側も
得るものが多いのです。^^)

>プランクトンの記事

ありがとうございます。^^
Commented by enzian at 2009-12-13 12:19
鍵コメ2さん

ぼくも解剖セットにはまりましたよ。
生き物を大切にする気持ちと、
平気で解剖できるような気持ちと、
両方が共存していました。
それは今も変わらないかも‥‥汗

>シーモンキー

じつはぼくが飼育していたプランクトンも
シーモンキーなのです。^^
「アルテミア」という名の生き物だと思います。
鍵コメさんとぼくは同じものにワクワクしていた
のだと思います。

>子供の頃の話

ありがとうございます。
書きます。^^v
Commented by enzian at 2009-12-13 12:23
座敷童さま

そうです。
恐ろしいものです。

これで悔いが残って、
リベンジに人生を捧げてしまった者が
ここ(enzian)におります。^^;

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