ブログのジレンマ

卒業生から、最近の記事と「筆者の近況」の言葉が自分のことを言われているみたいでいたたまれない、というメールが来る。ぼくがブログを書く際に最も恐れていることだ。そして、これこそが、年々ぼくの記事数が少なくなっている理由でもある。卒業生には考え過ぎだと伝えるが、こういうことはこれまで何度もあったし、これが理由で学生との縁が切れ(てい)たこともある。卒業生は、そういう誤解をしているひとの氷山の一角に過ぎないのだろう。ぼくの記事の大半を占めるのは、以下のようなパターンだ。

(1)自分にとても近い個人的な体験をあげているように見えるが、じつは、そこから考えられることが多くのひとに当てはまるのではないか、ということを伝えようとする。
(2)自分とは関係ないことを話しているように見えるが、じつは、それは他人事ではなく自分にも関係している、ということを伝えようとする。

(1)は個別的な例をあげて普遍的なことを言うことを、(2)は自己反省を目的にしている。どちらも、個々の事例や、自分以外の特定の個人についてあれこれ言うことを主たる目的とはしていない。ところが、ぼくの曖昧な書き方のせいもあって、自分が非難されていると悪意にとるひとが少なくない。もちろん、それなりに配慮して書くが、読者が増えれば――これは嬉しいことだ――、どんな記事であっても、結果として誰かにあてはまってしまうことを免れるわけにはいかない。それを気にしはじめたら、もうなにも書けなくなってしまう。

この記事も(1)のパターンであり、メールしてきた卒業生個人を責めているわけではまったくない。ちょうどよい機会と書いたまでのこと。

by enzian | 2005-03-08 21:07 | ※その他 | Comments(0)

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