「お前はなんなのか?」

学生がとあるコンビニのアルバイトの面接に行ったが、店長にくそみそに言われて、追い返されたという。「そんな大学の哲学科に入って、いったいどうするつもりなのか」と怒鳴られたらしい。それを聞いて、もちろんこちらもすぐに怒り心頭となったが、大学関係者としては学生にたいする申し訳ない気持ちも湧いてきて、二つの気持ちがどこまでも混ざり合わない平行線をたどり、物悲しくなった。店長は「自分で哲学を勉強している」ひとらしい。

店長の言う「哲学」がぼくらが勉強しているのと同じかどうか知る由もないが、いろいろなものに問いを投げかけていく哲学は、ついにはその問いを投げている本人自身をも問うはずのものなのだ。「そのように考えるお前はなんなのか?」と。これは楽しくもあるが、けっこうしんどくて痛い問いかけでもある。いっしょに哲学をしている学生とは、自らをわきまえることを、そして、自分が他人の痛みをわかってはいないことを知りたいと思う。

by enzian | 2010-03-10 23:30 | ※キャンパスで | Trackback | Comments(0)

トラックバックURL : http://enzian.exblog.jp/tb/13131960
トラックバックする(会員専用) [ヘルプ]
※このブログはトラックバック承認制を適用しています。 ブログの持ち主が承認するまでトラックバックは表示されません。

<< ナミのいる風景 「行きつ戻りつ」 >>