膝上と膝下

パリは初めてだったのですが、“膝上の街” だなぁというのが印象です。膝から上には美しいものがあると思うのですが、膝下は極力見るのを避けた方がよいと感じました。膝下が見たくないものだから、電線がなくて日本よりも広く見える空を見上げながら歩いていたら、“犬の落とし物” をさっくりと踏んでしまいました。思い返せば、そういうのを踏んだのは小学校の登下校時以来でしたが、その半生のさっくり具合が感動的で、靴には悪いのですが、この忘れかけた触感の再現が、今回のパリでの最高の収穫でした。

けっして膝上を地面につけようなどとは思わない街ですが、教会のなかではひざまずいて祈りをささげている人たちがいました。木造建築では考えられないような天上の高さ、いろとりどりのステンドグラスが方々に反射する日の光‥‥荘厳さを作り出す装置としてはやはり見事なものだなどと皮肉っぽいことを考えはしたのですが、クリスチャンでない自分にも、ひざまづいて祈ってみたいという思いがわずかによぎったものです。

by enzian | 2010-05-16 22:08 | ※街を歩く | Trackback | Comments(0)

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