「行ってらっしゃいませ」の文化

「教材準備室」という部屋があって、学生アルバイトたちが教材のコピーをつくってくれたりして、とてもお世話になっている。授業がある日には、日に何度かそこに寄って必要なものを調達したりして教室へ行くわけだが、部屋を出る際にはいつも、アルバイトたちが「行ってらっしゃいませ」を合唱する。ぼくはその言葉を聞くのが怖くて、部屋に置いてある白いチョークを2本、黄色いチョークを1本握りしめたら、あわてて回れ右をし、「行ってらっしゃいませ」が聞こえないよう、素速くドアを開け、そそくさと逃走する。

アルバイトをしている学生たちのなかには、もとぼくの学生だったのがいて、「あの行ってらっしゃいませ、は気持ち悪いからやめるように言ってくれない?ほかの先生方からも評判悪いよ」などと言っているのだが、やめてくれない。どうやらあるときアルバイト先をカンチガイした学生がはじめたようなのだが、それが代々引き継がれる “文化” になっていて、そう簡単にやめられないらしい。まぁ教材準備室に限らず、どこでもある話だ。

鍵を借りたときなどは教材準備室に戻らないといけない。ぼくはおそるおそるドアを開ける。「お帰りなさいませ、ご主人さま!」とか言われたらどうしよう‥‥

by enzian | 2010-06-20 22:56 | ※キャンパスで | Comments(0)

<< 菅浦(3) 菅浦(2) >>