郷里

b0037269_10232889.jpg朝から他の方の写真を見ていたら、半木の道(なからぎのみち)の桜があった。ここの枝垂れ桜はいちばん好きな桜で、大学の近くにあることもあって、春に一度は行く。学生時代からずっと。

今年は見られなかったと思っていたので、ネット上で見ることができ、嬉しいような悲しいような気分になった。この気分はなんだろうと考えてみたら、一種の郷愁かもしれないと思いついた。たった20日ぐらいでこんな気持ちを抱くとは、なんとも軟弱なと言うと思ったら大間違いで、ぼくは、かように繊細な自分をたいそう好んでいる。自分が好きにならないなら、こんな役立たずの難物、いったい誰が好いてくれるというのだ。いずれにせよ、京都など、その気になれば新幹線でピューっと帰ることができる。技術力とはかくも偉大である。

郷里にはぼくが愛するレンゲが咲いていて、ぼくが愛したひとたちが眠っている。そのようなところに暮らすことができること、いつもは暮らしていられないにしても、戻ろうと思えばいつでも戻れるということが、ぼくにとっては決定的に大切なことだ。そのような “定点" があることで、少々遠いところに向けてであろうと、前に踏み出すことができる。それはたぶん、ぼくだけの話ではないだろう。

by enzian | 2011-04-24 10:30 | ※その他 | Comments(0)

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