メーガン法の問題点

幼児誘拐殺人犯が逮捕された。近所で。そろそろかと思っていたが、日本政府もアメリカのメーガン法に類するものの導入を検討しはじめたらしい。メーガン法というのは、メーガンという7歳の幼女への性犯罪後に作られた、未成年者への性犯罪者に対する法律で、そうした犯罪者をホルモン注射で去勢すること、懲役を終えたあとも居住位置を公開したり、居住先を限定(学校からは何メートル離れているとか)することを含んでいる。

この手の法律でいつも問題になるのは、「犯罪者(ないしは犯罪をつぐなった後の一般市民)の人権」と「被害者(ないしは被害者になるかもしれない一般市民)の人権」、どちらが重いのかという綱引きだ。ふつうに考えたら、再犯を防ぐためであっても、強盗常習犯の腕を切ったり、詐欺常習犯の口を縫い付けたりはしない。彼らの住所を公開したりもしない。メーガン法がこれほど重い罰則を含んでいるのは、けっきょく、幼児、とりわけ幼女に対する犯罪にかかわる法律だからなのだ。そこには、「子ども、とりわけ幼女には性犯罪者(とりわけ男性の)から自分を守る能力がない」ということが前提されている。

メーガン法に類するものが日本にできようと、できまいとかまわない。それで安心な生活ができると考える人が多いなら、導入するのもいいと思う。ただ、すでにアメリカでメーガン法に性犯罪者の再犯抑止力がないと認められている以上、「老人への犯罪者と未成年者への犯罪者」、「老人と子ども」、「男性と女性」について、“法の下での平等” という意味では問題が残るだろう。お説教臭い文章になってしまった。

by enzian | 2005-01-09 18:55 | ※その他 | Trackback | Comments(1)

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Commented by ゆういちろうです at 2005-01-11 00:57 x
メーガン法の賛成者として、少し疑問に思ったのですが未成年の「少年」に犯罪を犯した場合も適応されるのですよね?性犯罪といえば無意識的に「成人男性」から「幼女」という構図があるので法の下の平等ではないような気がしますが、その逆もまた「幼男」(という言葉があるのかどうか知りませんが)が被害者になる、という場合も充分に有り得る昨今、妥当な法律だとは思います。

ちなみに私が賛成する一番の理由は中学時代の同級生に性犯罪者がいるからです。彼は中学校時代に幼女にいたずらをし、捕まり、少年法の庇護の下社会に出てこられたのは良いのですがそれから2,3度再び性犯罪を犯し、今は刑務所にいるらしいですが。

ただ確かに法を厳しくするよりも、何か他に犯罪を抑止する手立てがあるような気もしています。

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