観念

「授業中にとつぜん先生の目つきが鋭くなって、なにかを狙っているのだなと思った」。こちらのちょっとした目つきの変化で心の動きを察知されていたと聞いて、その鋭敏さに驚く。たしかにそのとおりで、そのときぼくは授業をしながら、あることのタイミングを狙っていたのだった。そしてそれはじつにろくでもないことで、そんな気持ちをほかの学生にも見抜かれていたのかもしれないと思うと、情けなくなった。ときどき盛り上がって、できるだけひとに迷惑をかけないで生きていきたいなどと願うこともあるが、たちまち無理だと思い知らされて、ほうぼうに迷惑をかけながらやっていくしかないと観念する。

by enzian | 2011-11-06 23:45 | ※その他 | Comments(0)

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