20年ぶりに意識が戻った人

20年ぶりで意識を取り戻した人の話を聞く。子どものときに事故に会い、それ以来、意識がなかったという。それがどんな事情でか意識を取り戻し、少しは会話もできるようになったらしい。実際の年齢とのギャップが埋められず、困っているともいっていた。

『レナードの朝』という、実話をもとにした映画があった。感動的な映画だった。重度のパーキンソン病で30年間も半昏睡で寝たっきりであった入院患者のレナードをロバート・デ・ニーロが熱演していた。レナードは、当時、開発された新薬(L-DOPA、ドーパミン受容体作動薬)を投与されることによって劇的に半昏睡から目覚めたのだけど、やはり半昏睡のあいだの記憶はなくて、実年齢とのギャップがなかなか埋められないようだった。

その後、レナードは悲しい結末を迎えた。最初は覚醒作用を示していた薬が徐々に効かなくなっていったのだ。ちょっと子どもっぽい(精神年齢は低いのだから)、つかのまの恋心も覚えたレナードだったが、それを実らすことなく、ふたたび静かに眠りの世界に戻っていった‥‥。

20年間と30年間。それは、夢を見ることもない深い眠りのように、まったくの “無” であったのだろうか。それとも、来る日も来る日も、息つく間もなく夢を見続けていたのだろうか。それとも、もっと違う状態にあったのだろうか。この空白の時間に二人がどのような経験をしたのか、それは聞けなかった。

by enzian | 2005-02-18 21:40 | ※テレビ・新聞より | Trackback | Comments(2)

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Commented by shoko_118 at 2005-02-18 22:22
実年齢と精神年齢が一致しなくて苦しんでいる身としては、毎日夢の中にいられるほうが幸せなのかも・・と思ったり(笑)
でも、その空白の年月、どんな日々だったのでしょうね。
レナードの朝、いい映画でした。
Commented by enzian at 2005-02-18 22:46
実年齢と精神年齢は一致しなければならないものなのでしょうか?「実年齢と精神年齢のギャップ選手権」というものがあれば、近畿大会でもベスト8ぐらいには入れる自信のある当方といたしましては、いかがなものかな?と思うんであります(やや、座敷童さん調)。永遠の学生でいいじゃないですか、ホントに。レナードの朝、いい映画でしたね。

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