年賀状あれこれ―達人のこと―

今年も年賀状が届く。ちゃんとしたひとたちは年賀状もちゃんとしている。当方はいいかげんなもので、年末にごく少数の方に、内容も粗末なものを書きはしたが、なんだかんだと言い訳して投函したのが29日だったから、先方にはまだ着いていないだろう。恩師からの年賀状も元旦に着いていたので、こんなことではいかんと元旦から反省した。

年賀状のなかには、毎年、想像を絶する誤字脱字、誤用をいくつもしてくるひとがいて、失礼だとわかっているのだけど、今年も半時間ほど笑ってしまった。決して当人は計算しているわけではないのだろうが、つねひごろ学生の添削をしていてひとがどのような誤字脱字をするかあるていど心得ているはずのこちらの想像を毎年毎年、軽く飛び越えてくるので、ぼくはこのひとが相当の達人であろうと踏んでいる。今年も、わずか数行の文面のなかに4つもの誤字、誤用があった。そしてどの間違いにも悪意がなくて、いやむしろ、お茶目でさえあるのだ。

それがどのくらいお茶目かを説明したいけど、そのまま説明するとばれてしまって、来年からは楽しめなくなってしまうので、雰囲気だけ伝えると、例えばこのブログの文章であれば「年賀状あれこれ」というタイトルだが、その “達人" は、相当上品な毛筆体のフォントを使いながら、1行目から「年賀状あれころ」と軽くやってのけてしまうぐらいの達人なのだ。そして続く2行目、3行目にもこれにまさるとも劣らない第二波・第三波の笑いを用意している。そして、最後の行が「平成二十八年 賀正(「元旦」のつもりらしい)」であるのを見たときには、お腹がよじれて、のたうち回った。

by enzian | 2016-01-02 19:05 | ※その他

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