約束

映画『ガンジー』を観る。この映画を観ていつも思うのは、敵としての他者を克服するのは比較的やさしくても、同族への嫉妬や嫌悪を克服するのはほとんど不可能ではないかということ。敵としての他者を克服するためには共同やら協働やら結託ができる。良きにつけ悪しきにつけ、支え合いながらの闘いができる。しかし同族への上向きコンプレックスや下向きコンプレックスの克服はほかならぬ愚かな自分の自分自身との支えなき闘いで、孤独な闘いだからだ。正義感にもとづいた勇敢な闘いであればいかにも見栄えがよいが、誰しも見栄えのよくない情けない闘いなどしたくない。

だが、そうは言ってもガンジーは実際にそれをした人なのだろう。偉人とはいずれもこういうただならぬ孤独を乗り換えて、その孤独感を別のものに昇華した人たちなのだろうか。結果として、ときを超えて、あなたが闘う際の支えになるという約束をした人たちなのだろうか。

by enzian | 2016-08-20 11:34