少年とカエル

『わたしのいもうと』の「作者あとがき」で、松谷みよ子は言う。

ある時、私もいじめにあっている。その時のつらさは、地獄の底をはうようであった。イソップのカエルのように、「お願いだから石を投げないで。あなたたちは遊びでも、私には命の問題だから」と、なんど心でさけんだだろう。

松谷みよ子が引用しているのは、イソップ寓話にある少年とカエルの話だ。少年たちは池で遊ぶカエルを見つけて、石を投げつける――

立場が違えば、ほんの遊びのつもりでしたことも、相手にとっては存在そのものを揺るがす問題になることもある。権力者の遊びであればなおさらだろう。ふだんは意識しなくても、学生との会話のなかで不意に自分が権力をもった者であることを思い知らされることがある。

by enzian | 2005-08-11 21:53 | ※キャンパスで | Trackback | Comments(2)

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Commented by coeurdefleur at 2006-06-07 08:46
ふんふん。そうかもしれません。
冷たく残酷なものが石という形をとっているのですね。

世界中の石に想像力というプレゼントをしてくださる方はいらっしゃらないのでしょうかね~・・・
Commented by enzian at 2006-06-07 22:03
柊さん

>冷たく残酷なものが石という形をとっているのですね。

そうですね。

>世界中の石に想像力というプレゼントをしてくださる方はいらっしゃらないのでしょうかね~・・・

冷たい意味だけでなく、もっと違う意味も石に付与したい、ですよね。

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