1秒のチャンス

どこかで凶悪な犯罪が起きた場合、犯人が住んでいた近所の人たちが、犯人がどんな人だったのかを説明するインタビューに答えることがある。答えの相場はだいたい決まっていて、「特に派手なような様子はなかった」とか「ふつうに挨拶できる子だった」とかいった、わかったようなわからないようものが大半になる。

犯人像は一向に浮かび上がらないが、ここから一つのことが言える。派手かどうか、挨拶できるかどうか、が親しくない人を判断する際の大切な基準になることだ。人の心や性格なんて外見や言葉の端々から推測することしかできないのだから、ずいぶんといい加減なことで、そしてこのいい加減さがひょっとすると若い人の一部を失望させているのかもしれないけど、親しくもない人の心を推測するには、どうやってみたところで、目立って派手であるかどうかとか人並みの挨拶ができるかどうか、ぐらいしか基準はないのだ。

腹を割って話せる人なんてそうそういるわけではないとしたら、人と人の関係のほとんどはさして親しくもない関係にすぎない。そういう意味ではたかが1秒ほどの挨拶もあなどりがたい機会だと言えば、あまりに計算高いか。

by enzian | 2006-03-06 15:29 | ※テレビ・新聞より | Trackback | Comments(0)

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