脱力文化

ルーズソックスやダボダボズボンに見られる若者の現象を「脱力文化」と呼ぶ人がいる。脱力文化の美徳は「あきらめ」。単なる横並びのファッションだと言えば身も蓋もないが、そこには、「しっかり」「きっちり」「たしか」「すっきり」といった既成のモラルを否定する(詳しく言えば、この否定の方法は以前は暴力的であったが、今はあくまでも力を込めず、スマートに “いなす” )ことによってアイデンティティを確かめたいというアナクロな思いとともに、努力した後に否応なしに見えてくる自らの無力さに傷つきたくないという切ない現実逃避も隠されている。

ルーズソックスこそ見ないが、大学もまた脱力文化の花盛り。教壇で努力や忍耐を声高に叫んでも、アパシーの静けさのなかで空しい思いをするのが関の山。これが山の頂なら、せめて木霊なりと返ってくるだろうに‥‥。

by enzian | 2004-07-13 23:59 | ※キャンパスで | Trackback | Comments(0)

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