バランス

チューリップを痛く賞賛する人たちに解せぬ思いを抱いてきた。あの花は葉っぱや茎(?)に比較して、あまりにも花が目立ちすぎるからだ。「わたくしこそ花です」といった自己主張の強い花は、敬して遠ざけることにしている。

NHKのとある番組を観ていたら、チューリップの自生地が映し出されていた。映像を見て、なにかがちがう、と思った。プランターにひしめくように、庭の一角を真っ赤に埋め尽くすように咲いている日本のチューリップとはちがうのだ。自生地では、ほかの花やたくさんの緑にまじって、いいぐあいに野生のチューリップが点在している。そうした草原のさまは美しいと思った。

自生地から抜いて来て、チューリップからすれば心外なほどの密度で狭い囲いのなかに並べて無理な自己主張を強いているのは人間なのだ。チューリップよ、ぼくが悪かった。

by enzian | 2008-05-22 23:31 | ※テレビ・新聞より | Trackback | Comments(0)

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