2005年 12月 06日 ( 1 )

幕の内男

今日の通勤電車はおかしくて仕方なかった。前の座席に幕の内弁当をじつに幸せそうにバクバク食べている青年がいて、それだけでも十分におかしかったのだけども、その隣に座ったおばちゃんが恐ろしげな顔で10秒おきぐらいにその青年をにらみつけていて、いかにも度し難いといった表情で首を横に振っていたからだ。おばちゃんの “サイン” に永遠に気づきそうもない脳天気な青年と、怒りにうち震えた般若のような表情のおばちゃんとの、あまりの落差がおかしかったのだ。

ぼくが隣にいたとしても、般若の面にはならないけど、青年にはそれなりの違和感をもっただろう。オカズを膝の上にコロコロされてもイヤだし、マヨネーズをピュッピュッと飛ばされてもイヤだ。でも、たぶんそれだけが理由じゃない。コロコロとかピュッピュッがなくても、電車のなかで幕の内弁当を食べる人には違和感をもつと思うのだ。隠そうとするわけでもなく、マナーでしばられるわけでもなく、衆人環視のなかで欲望(食欲)丸出しのままでいられる “幕の内男” のたくましさ(?)に、心のどこかでジェラシーを感じているのかもしれない。

by enzian | 2005-12-06 20:14 | ※通勤途中 | Trackback | Comments(58)