2007年 04月 20日 ( 1 )

円(まど)かな声

「は~い」。ノックしたドアから聞こえてきた声にはっとした。その「は~い」が円かだったのだ。いったん浮かび上がった声が、半円を描いてふんわり舞い降りてきたかのような。ドアを開ければ、果たせるかな、やさしい笑顔があった。「な~に」。「ちょっとよろしいですか?」「い~よ」。なんでも話せそうだ。

ぼくなら、そんな風には答えない。「ハイドウゾ!」前のめりの声は高速の矢印となり、まっすぐ正確に訪問者の心臓に突き刺さる。パソコンに向かっていたぼくはすかさずドアの方を向き、“戦闘態勢” をとる。「ナニ?(イッタイナンナノ?)」入ってくる人を見据え、用件が切り出されるのを待つ。訪問者はすでに萎縮し、話す言葉を失っている‥‥

by enzian | 2007-04-20 23:33 | ※キャンパスで | Trackback | Comments(17)