カテゴリ:※自然のなかで( 62 )
※自然のなかで

幻想

窓から賀茂川の見える店で食事をしていたら、黄緑色の小さな虫が入ってきたことがある。ぼくはすぐ、それがカワカゲロウの一種で、羽化してほどなくして死ぬ生きものであることに気づいた。 カゲロウは...

2012年 03月 09日

※自然のなかで

ほの暗さ

暦のうえではもう冬になったというが、京都はこれから紅葉の時期を迎える。紅葉は美しいが、京都の秋はどこもかしこもひとだらけで、ゆっくり楽しむどころではない。むしろぼくが好きなのは紅葉もすぎた晩秋。...

2011年 11月 10日

※自然のなかで

猿沢池の巨大スッポン

奈良には猿沢池というきちゃない池がある。いつだったか、15年ぐらい前だったのかもしれない。池にきたぼくは、池の小島のようなところに巨大なスッポンがべったりと乗っかって、甲羅干ししているのにでくわ...

2011年 06月 24日

※自然のなかで

蛙の子は蛙

この時期、近所の山には食べられるキノコがたくさん生えていて、「早く採りに行け」と根源的な欲望がはやし立てるので、いつも内心穏やかではない。 山のキノコを食べなければ生活に行き詰まるわけでも...

2010年 10月 16日

※自然のなかで

鐘と鉦

昨日は一年に一度だけ行くところに行った。小さなところ。帰り少し時間があったので、梨木神社に寄ってみた。ちょうど萩祭りだった。猛暑が続いたせいか、まだほとんど咲いていない。萩は咲いていないが、秋虫...

2010年 09月 19日

※自然のなかで

重なり合いつつ移行する

家を出て少しぶらぶらしていたら黄色いオミナエシが咲いている。夏がすっかり終わって、秋らしくなってから咲く花かと思っていたが、そうではないらしい。オミナエシにはたくさんの虫が集まっていて、見ていて...

2010年 08月 15日

※自然のなかで

道すがら

奈良の山奥でつららを見た。うっすらと雪景色に染まる山里を、軒先からつららを垂らした古刹の舞台から見下ろす。あるところには変わらずあるのだな。ずっと昔、友人といっしょに奈良と三重の県境にある渓流を...

2009年 01月 12日

※自然のなかで

午前様の星空

ある人が、「酔ってよいことは?」と聞かれて、「酔っぱらって帰ると星がきれい」と答えていたのだが、そんなことはあるまい、と思っていた。もうろうとした意識のなかできれいに見えるわけなどないではないか...

2009年 01月 02日

※自然のなかで

ドングリ

秋も深まった11月の末にもなると、ぼくは毎年のように学生たちを連れて植物園にゆく。ぼくは紅葉を観て、その年の最後になるだろうキノコを観ながら、晩秋の森を歩く学生たちを見ている。地面を覆い尽くす紅...

2008年 12月 03日

※自然のなかで

ほととぎす

一息ついて、日の当たりにくい庭の一角を見れば、紫色があった。ほととぎすが咲いているのだ。しゃがみ込めば、日本の野花とは思えない色柄、姿形をしている。自分が植えたものがようやく時を得て花を咲かせて...

2008年 10月 18日