カテゴリ:※彼方への私信( 10 )
※彼方への私信

からから。

まだ窓の外が暗いぐらいの時間。南の窓から誰かが入ってきたような気配がした。それはすぐにぼくの枕元に移動して、頭の上で「パン」というかわいた音を鳴らした。なんだなんだ?と思ったが、まぁなんとなくわ...

2016年 02月 28日

※彼方への私信

知的な謙虚さ

「学問をして、いったいなんになるのか?」あなたがそう問う理由はわかるような気がします。きらびやかに効力を示すことのできる学問分野はありますが、ぼくが勉強していることなんて、なんの役に立つの?と問...

2015年 05月 09日

※彼方への私信

たった一度しか

会ったことのない方でも、その方がお亡くなりになったと聞くことで、この世界から星がひとつ消えたような気持ちになるひとがおられることに気づいた。柔らかな笑顔を覚えている。それならいっそ出会わなかった...

2009年 04月 13日

※彼方への私信

道程

ライプニッツの講読が最初の出会いでした。授業に出られなくても翻訳をしていないわけではない――それを告げるために、あなたは私を訪れたのでした。それからの簡単ではなかった道程(みちのり)をいま感慨深...

2007年 06月 30日

※彼方への私信

感覚器官

封筒を開けば、“Die Sinnesorgane”(感覚器官) と題されたドイツ語文献のコピーが出てきた。ネコのイラストが載っている。その瞬間、雷に打たれたように、数年前の授業の記憶が蘇った。覚...

2007年 01月 19日

※彼方への私信

生きている実感

ある御仁からの問いについて、ここで考えることにする。その御仁は言ったのだ。「自分にはなにごともやりがいがあるとは思えないし、自分には生きている実感がない」と。 まず、あることが「やりがいが...

2006年 06月 01日

※彼方への私信

やさしい心の持主

夜、とある人からメールをもらう。自宅に入ってきたコウモリを出そうと奮闘しているという。どうやったら捕まえられるか?なんて聞いている。生き物に詳しいと思われているのだ。けっきょく、朝まで一睡もせず...

2005年 08月 18日

※彼方への私信

もしも願いが叶うなら

どんな願いでもひとつだけ叶えてもらえるなら、誰になにを頼もうか。 たぶん、頼む相手によって願いの深刻さも変わってくる。 「ハクション大魔王」(ふっる~)の魔王だったら、切実なことを頼む方...

2005年 07月 08日

※彼方への私信

君の幸いを願う

とてもうれしい電話があった。20年間、待ちわびた電話だった。人並みの天与に恵まれなかった君。周囲の無理解が過酷な運命に拍車をかけた。その責任の大半はぼくにある。運命をうらむことなく、決して弱い者...

2004年 06月 27日

※彼方への私信

窓から明石海峡

先日、兵庫県のとある高校へ出張授業に行った。長い伝統をもった高校らしい。多くはないが、熱心な生徒ばかりで驚いた。何より、生徒たちの自然な笑顔に驚いた。はにかんだ笑みを見せる者までいる。はにかんだ...

2004年 05月 30日