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セイタカアワダチソウ

沖縄に大手のコンビニが進出するらしい。小さな個人商店や共同売店が好きで、行く島の共同売店と御嶽(うたき)の所在から旅の計画を立てる自分からすれば、どこに行っても学内のコンビニと同じような景色が展開するばかりなら、旅気分が失せてしまうのでなんとかならんものかと思っている。ぼくも、おばあさんが一人で肉も魚もお菓子も日用品も扱っているなんでも屋が一軒しかなかった地域に住んでいたから、同じものが欲しいという気持ちはわかる。その地域に一軒のコンビニができたときの感動はいまも忘れられない。コンビニができたころは、夜半に何度、意味もなく自転車で行ったことか。

共同売店なら、地域の人たちはそれぞれ出資の負担もあるからコンビニの進出を歓迎するのは当然だろう。コンビニと小さな個人店や共同売店の共生は困難に思えるが、まれにしか訪れない単なる旅行者がとやかく言える立場にはない。だが、同じ価値を求めるさいにそこにもともとあったものを無くしてしまうと単なる画一物しか残らないことになって、いっときは便利でも結局そこを選ぶ理由がなくなってしまい、滅亡を早めてしまう。あちらでもそちらでもあるものだけではダメでここにしかないものを、さらには、それなりに満たされた人なら自分しか知らないそこにしかないものを求めて移動していく。郷里のなんでも屋はコンビニの出店とともに廃業し、そのコンビニがあった場所も、いまはセイタカアワダチソウが生えて風に揺れている。

by enzian | 2016-09-25 21:59

邂逅

いい文章を書く方だなあと感心しながら読んでいる。ある言葉を検索していて偶然出会ったブログの話である。10年以上前の文章でほとんど毎日のように書いてあるが、どの文章もおもしろい。「深い」という言葉は日ごろは使うのを避けるようにしているが、この人の文章はさりげない表現を使いながらも、来る日も来る日もなにかに鋭角に切り込んでいて、いや自然と切り込んでしまっていて、さすがのぼくも深いと言わざるをえない。かと思うと、ときどきユーモアのある文章がふわっと盛り込まれていて、ただでさえ深い文章をさらに引け立てている。よくもまあ来る日も来る日もこんないい文章を書けるものだと思いながら、気がつけば、仕事そっちのけでそのブログを読み進めてしまっていた。もちろん、このブログのことなのである。

by enzian | 2016-09-25 15:13

布団の上

発熱とぎっくり腰で2日間大学を休講にするという失態を演じる。2日連続で休講にするのははじめて。結石以外の体調不良で休講にした記憶もほとんどない。熱で寝ていたら立てなくなっていた。今日は全国父母兄姉懇談会。全国から保護者が集まる。熱は下がったのでなんとか行かねばならない。まずどうやって立ち上がるか、言うことを聞かない腰をさすりながら、布団の上で思案している。

by enzian | 2016-09-24 07:05

役割

夜遅く喉がかわいて台所に行ったらカネタタキを発見した。君も喉がかわいて水場に来ていたのか。しばらく鳴いていなかったので心配していた。ドタバタしてなんとか捕獲し、庭に放す。君たちがなぜ侵入しようとするのかはぼくにはかいもくわからないけど、もう入って来ないように。なぜか今年は、これでもう自分の役割は果たしただろうと思うことがよくあった。そしてその仕事がむだでなかったらよいのにと思うことがよくある。

by enzian | 2016-09-05 21:30 | ※その他

曰く言い難し

ものの捉え方、たとえばものをどういうふうに覚えているのか、いや、日常流れてくる音をどういうふうに感じるかでもいいし、食べものの味をどんなふうに感じるかでも、匂いをどういうふうに感じているかでもいい。そういう日常の当たり前のものの捉え方が自分と他人とでどう違うのかということを考える機会をもっと早くもつように働きかけてもらえないか。自分と他人との違いを「わがまま」とか「強情」とか「変わり者」に詰め込んでしまって、もうそれ以上なにも考えようとはしなくなって、考えさせようとする刺激も与えられてこなかった大人に、一から説明し、解きほぐして組み直してもらうとする作業があるとすれば、その際のいかんともしがたい手遅れ感をどう表現すればよいものか。

by enzian | 2016-09-02 23:58 | ※その他