負傷

駅の階段から落ちる。捻挫。足首が1.5倍の太さになった。足を引きずりながら歩く。以前、自宅の階段から落ちたときは二三日歩けなかった。歩けるだけ、ましか。

# by enzian | 2004-10-08 00:26 | Trackback | Comments(0)

『塩狩峠』(三浦綾子)

b0037269_11133891.jpg三浦綾子『塩狩峠』を再読する。今回、一番印象に残ったのは、キリスト教嫌いだった主人公、永野が紆余曲折を経てクリスチャンになろうとする場面だ。永野から相談を受けた伝道師は言う。「しかし永野君、キリストが君のために十字架にかかったということを、いや、十字架につけたのはあなた自身だということを、わかっていますか‥‥それじゃ(わかっていないなら)、君はキリストとは何の縁もない人間ですよ」。キリスト教についてのそれなりの理解をもっていた永野であったが、このとき即座に、キリストを十字架につけたのは自分だという自覚をもつことはできなかった。

イエスが磔刑になったこと、またそれが当時イエスを陥れた哀れな人々の罪を贖うものであったと考えられるようになったということは、なんとかぎりぎり納得できる。だが私自身、キリスト教においてまさに理解不能の箇所が、伝道師の指摘する箇所なのだ。なぜ何千年も時代を隔てた、しかも何の面識もない人間の罪の贖いが同時に、現在に生きる、他ならぬ私自身の罪の贖いでもありうるのか?――それが皆目理解できないのである。これとまったく同じ論理は、浄土思想における阿弥陀仏の本願にも当てはまる(より正確に言えば、法蔵菩薩の誓願は歴史的事実とは思えないという点において、理解するのになお一層の困難を伴う)。

もちろん、こうしたありえない同時性や同一性が可能となるいわば〈超論理〉が信仰であることぐらいは、知らないわけではない。また、そのような超論理を可能とする鍵が、自身を無効化するほどの強力な自己反省(それは例えば、罪人や悪人としての自覚という形態をとる)であることも、知らないわけではない。しかしそのような強力な自己反省は一体どこから出てくるのか?牧師の子どもとして生まれたことからなのであろうか、それとも人一倍の苦労をした〈苦労のエリート〉になることからなのであろうか?見当がつかない。のうのうと育ったおぼっちゃまには一生わからぬ世界、ということか。

# by enzian | 2004-10-07 00:01 | ※好きな本 | Trackback | Comments(0)

いつも一年生

プランターのピーマンの花が一斉に咲いた。これまで何をしてもうまく育たず困っていたが、先日の肥料がなぜか効いたらしい。家庭菜園を始めて数年になるが、なかなか思い通りにゆかないものだ。そう言えば、近所で毎週開かれている野菜市で農家のおっちゃんが嘆いていた。「百姓はいつも一年生、毎年勉強や。去年うまいこといっても、今年うまいこといくとは限らん。あっちの畝でうまいこといっても、こっちの畝ではうまいこといかん」。植物は機械ではない。無数の条件に影響される複雑な有機体が相手である以上、そういうことになるのだろう。

考えてみれば、家庭菜園を始めた年は今の大学で仕事を始めた年でもあった。同じ有機体でも、人間が植物とは比較にならないほど複雑なことは言うまでもない。実際、学生と付き合ってうまくゆくなんてことはほとんどない。失敗の連続だと日々感じる。教師の努力で花を咲かせられるなんて考え自体、古くさい幻想にさえ思える。もちろん、だからこそ、うまくいったと思えたときの喜びはひとしおなのだろうけど‥‥

きっと、教師なんていう割に合わない仕事をやっているのは、こういうめったにない瞬間に運悪く出会ってしまって、いつまでもその快感が忘れられない人たちなのだろう。そういう意味で、教師もひたすら快感を求める中毒者の一人なのだ。アルコールやニコチンといった他の中毒者と違うのは、本当にあるかないかわからないものを快感の対象にできるお気楽さと、延々と禁断症状に耐えることのできるストイックさを持ち合わせていることぐらいだろう。おっちゃんのように、「いつも一年生」と思えるだろうか。

# by enzian | 2004-10-06 23:03 | ※自然のなかで | Trackback | Comments(0)

会議

遅くまで会議。学生と話すのは疲れないが、会議はなぜか、どっと疲れる。
早く帰りたい一心に、なけなしの知恵をあれこれ絞り出そうとするからだろうか。

# by enzian | 2004-10-06 00:00 | Trackback | Comments(0)

きのこ展

府立植物園のきのこ展に行く。日頃、肩身の狭い思いをしているキノコマニアたちが、ここぞとばかりにはりきっている。そのさまを見ているだけでも、楽しい。

# by enzian | 2004-10-02 23:59 | ※自然のなかで | Trackback | Comments(8)

遁走の手引き

旅行ガイド「てくてく歩き」シリーズ(ブルーガイド)を読む。先日、本屋で初めて目にして買ったものだが、実によく書けている。自分の足で歩きたいバックパッカーには最適のガイドだろう。これを手に、仕事の隙を見つけてあちこち遁走するのだ。

# by enzian | 2004-10-01 23:59 | ※その他 | Trackback | Comments(0)

惜別

須藤先生が大学を去られた。訓覇先生、箕浦先生に続いて須藤先生を送った今、もう哲学科には、授業を受けた、本当の意味で「先生」と呼べる人はいなくなってしまった。

# by enzian | 2004-09-30 23:59 | Trackback | Comments(0)

懐かしいメール

ごぶさただった大学時代の友人からメールが届く。同窓会の冊子で昇格を知ったという。なつかしい記憶が一挙によみがえる。聞きたいこと、話したいことはたくさんある。昨年は会えなかったが、今年は会おう。

# by enzian | 2004-09-29 23:59 | Trackback | Comments(0)

赤ちゃんの野望

これはきっとタブーで、こんなことを言ったら間違いなく変な人だと思われるだろうけど、変な人でないと思っているわけでもないので書くけど、赤ちゃんを見てかわいらしいと思ったことはほとんどない。

今日も、学校帰りの電車に赤ちゃんを連れたお母さんが乗り込んで来たけど、周りの女性が一斉に「まぁカワイイ」などと口々に言いつつ、満面の笑みで赤ちゃんをあやし始めたのにはびっくりした。ぼくには、赤ちゃんがいたいたしく見るに耐えない(「かわいい」の元々の意味)、とは到底思えないのだ。実際、何が気に入らないのか、赤ちゃんはビェービェー泣いている。おっぱいが欲しいのか、オムツを代えて欲しいのか知らないが、これって、ものすごい自己主張なのではないのか。赤ちゃんって、ある意味、欲望丸出しの、愛情独占をたくらむしたたかな生き物なのではないだろうか。そういう意味で、カワイクナイ。

# by enzian | 2004-09-28 23:59 | ※通勤途中 | Trackback | Comments(0)

迷い猫

なぜか学校に三毛猫が迷い込んでいて、しばらく遊ぶ。まだ大人になり切っていないらしく、か細い足で左右に倒れそうな様子でたどたどしく歩く。「かわいらしい」は本来、「相手がいたいたしく見るに耐えない」という意味らしいが、本当にかわいらしいヤツだった。ちゃんと飼い主の許に戻れただろうか。

# by enzian | 2004-09-27 23:59 | ※キャンパスで | Trackback | Comments(0)

結局、そういうことか

久しぶりに三条大橋のたもとで「なんで屋」を覗こうとしたら、なくなっていた。世知辛い世の中、さもありなん、と思っていたら、木屋町三条でしっかりパワーアップして開業している。お題が増え、客もそこそこいる。前回は思いつめたサラリーマンらしい人が客だったが、今回は女子高生が二人、熱心に話を聞いている。こんな商売に女子高生が来るようなら、わが哲学も安泰と思いつつ通り過ぎるが、店のにいちゃんの横顔が少しカッコよさげなことに気づく。さもありなん。

# by enzian | 2004-09-26 23:59 | ※街を歩く | Trackback | Comments(0)

運動会

墓参りに行く。今日は運動会の学校が多いらしく、どこからかそれらしい音楽が流れてくる。応援合戦の声も聞こえる。いつものようにぎこちなく手を合わす。いろいろな人を思い出し、運動会が嫌いだったことを思い出した。その頃から華やかなことが苦手だったのか。

# by enzian | 2004-09-25 23:59 | ※その他 | Trackback | Comments(0)

サプリメント

近所に一件だけあるコンビニのサプリメントの棚が見るたびに立派になっている。かわいらしいデコレーションが施してあるから、店の狙いはティーンの女性なのだろう。どうもやな感じだ。何がやな感じなのか、分析してみる(つくづくヒマだね)。

1.そもそも薬というやつが嫌いで見たくない。この辺の事情については極めて個人的なヒストリーに触れなくてはならないので、詳細は略。いつか気が向いたら書こう。ただし、サプリメントは厳密には薬ではなく「栄養補助食品」だとツッコム人もいるだろうから、次。

2.サプリメントが薬っぽいかたちをしているのがイヤ。薬じゃないなら薬っぽいかたちをするな!まぎらわしくて仕方ない。それより、ビタミンCならレモンのかたちで、カルシウムなら牛の骨のかたちで、ビタミンAならヤツメウナギのかたちにすれば、キワメテわかりわすいではないか。しかし、そんな気持ちの悪い食べ物を誰が買うか、とツッコム人もいるだろうから、次。

3.ティーンの女性をターゲットにしているというのが気に入らない。この手の人たちは何だって無批判に買っちゃうわけだから、そんな大人気ないことを商業論理に組み込むのはフェアではない。これは今ひとつ意味のわからない大雑把なオジサン的見解であり、かつ、「あたしたちの眼力をバカにしないで!」といった轟々たる非難が該当者たちから飛ぶのは火を見るより明らかなので、「失礼をした」とすかさず撤回する。

4.補助的なものがエラそうにしているのが、イヤ。ツッコミのみなさん(誰?)、どうもありがとう。そうなのだ。これこそが、やな感じの源なのだ。脇役が主役よろしくふんぞり返っているのがイヤなのだ。“supplement”とは、主役がいない場合の泣く泣くの代役。代役ではなく主役を、ヤツメウナギを売れ、ヤツメウナギを、コンビニ(だから、それは無理だって)。

ともかく、どうしようもない場合にのみ仕方なくOKせざるをえないものを日常的にしてしまったら、いろいろ問題が起きる。原子力にしても、臓器の利用にしても、堕胎にしても‥‥(良い子は他の例を考えようね)。麻薬なんてその典型だけど、薬はこれが全体的にあてはまる。2に戻ると、薬と似ているから、サプリメントが薬の「どうしようもないときにだけOKするわよ」をなし崩しにするのもやなんだろうな。疲れたら腰に手を当てて「覚せい剤一本ゴクッ」、美容のためには「‥‥一錠ポイッ」みたいなノリ。ぼくは何をさしおいても次世代の課題となるのはドラッグの問題だと思っているけど、もう手遅れなのかもね。

# by enzian | 2004-09-23 23:59 | ※街を歩く | Trackback | Comments(2)

アオリイカ

アオリイカの表紙に釣られて、久しぶりに雑誌『関西のつり』を買ってしまう。もうすぐ中秋の名月、月夜が条件のイカ釣りには最適の季節なのだ。学生の頃、この時期は決まって怖いような日本海の防波堤で一人夜通し釣り糸を垂れていた。それを思い出し、頁を開いて、居ても立ってもいられなくなるが、こらえる。見るだけにしておかねば。釣りはもう捨てたのだから。

# by enzian | 2004-09-22 23:59 | ※自然のなかで | Trackback | Comments(0)

帰りは雨

後期の授業が始まる。どういうわけか、一回目からまともな授業をしてしまう。院生は何事かと驚いておった。そら、そうだろ。珍しいことをするものだから、帰りは雨。

# by enzian | 2004-09-21 23:59 | Trackback | Comments(0)

秋空

空気が澄んで、空が高くなってきた。秋空が美しい。風にそよぐ草花も美しい。

# by enzian | 2004-09-20 23:59 | Trackback | Comments(2)

マナーとルール

タバコのコマーシャルは相変わらずマナーの問題を強調しているが、そろそろごまかしはやめた方がいい。タバコが他者に与えるのは迷惑ではなく危害なのだ(迷惑と危害の差がわからないバブバブちゃんは自分で勉強しようね)。タバコの問題は、マナーの問題ではなくルールの問題。

# by enzian | 2004-09-16 23:59 | ※街を歩く | Trackback | Comments(1)

嵐の三日間

卒論合宿を終わる。嵐の三日間だった。台風一過して、明日からは穏やかな日々を満喫できると思っていたが、甘かった。卒論とは何かをまったく理解していない学生がいることが判明。書き直させる羽目に。こういうことのないよう、強力な網をかけてきたつもりだが、いとも簡単にかいくぐられてしまった。合宿終了後、ある学生に「舐められてんのかなぁ?」とため息まじりで聞いたら、すかさず、「先生は甘すぎる」と答えられた。怒り狂っていても「アホちゃう」ぐらいにしか思われていないんだろうな。きっと。

# by enzian | 2004-09-15 23:59 | ※キャンパスで | Trackback | Comments(0)

インドの非常事態

コルカタのスタジアムが停電して、昨晩、日本のテレビ局は「非常事態発生」と大騒ぎしたらしい。そんなの当たり前だって。インドなんだから。12万人収容のスタジアムの底が抜けることだってインドだったらありうる。何のトラブルもなしに放送できる方が非常事態。

# by enzian | 2004-09-09 23:59 | Trackback | Comments(0)

コルカタの恐怖

サッカーのワールドカップ予選が今日、コルカタであるらしい。いろいろ見てきたが、すぐにでも逃げ出したくなるような本能的な恐怖を感じた町はコルカタだけだった。本来、人間が隠したくなるものが堂々と人前に晒されている。病、死、異形、漆黒の闇、血液、汗、髪、排泄、差別、貧困、暴力、老い、悲鳴‥‥。生の現実と向かい合いたくない人は、この町に入れない。もう一度行くかと言われれば、二の足を踏む。

# by enzian | 2004-09-08 23:59 | ※その他 | Trackback | Comments(0)

「未来を殺すな」

ロシアで起こった学校テロ事件について、朝日新聞が「未来を殺すな」という社説を掲げている。このテロの卑劣さは、最も無力の、しかも最も未来のある子どもを対象としていることにあるそうな。そうだろうか? そもそも銃や爆弾の前では子どもに限らず誰しも無力なはずだし、このテロが学校ではなく(こういうことを言うと不謹慎だけど、ひょっとすると未来のあまりないかもしれない高齢者の)老人ホームで起こっていたとしても卑劣さに変わりはないだろう。

プーチンは「前例のない非人間的なテロリストの犯罪」と事件を糾弾したらしい。子どもが殺されたことを(チェチェン独立)戦争の不正の口実にするプーチンも、(独立)戦争を正当化するために子どもを殺したテロリストも、子どもを自らの正当化(プロパガンダ)の道具としていることに変わりない。両者とも、子どもを特別視しているのだ。子どもだけが特別なのではなく、誰にだってそれなりに未来はあるし、それなりに弱い。

# by enzian | 2004-09-07 23:59 | ※テレビ・新聞より | Trackback | Comments(0)

亀の手

亀の手を食べる。爬虫類ではなく、海の節足動物。珍味だという噂は聞いていたが、珍味というより、かなりの美味だった。貝と海老の中間ぐらいの味わい。ほんのりと磯の香りがする。塩茹でにしたが、味噌汁にしてもよい出汁が出るらしい。ただし、名前の通り、見た目はかなりのグロテスク。

# by enzian | 2004-09-06 23:59 | Trackback | Comments(0)

翻訳

翻訳に苦しむ。特にルターからの引用部分は特殊なドイツ語で、手ごわい。

# by enzian | 2004-09-05 23:59 | Trackback | Comments(0)

ぶどう

親類からブドウが届く。毎年送ってもらうのを楽しみにしているもの。夏の雨が少なかったせいか、例年にも増して甘い。

# by enzian | 2004-09-01 23:59 | Trackback | Comments(0)

インド研修

昨年のこの時期はインド研修の真っ最中だった。二週間(!)の余裕を作るために、出発の前後は日に夜を継ぐ生活を何ヶ月か続けた。今では半日の余裕をつくるのもしんどい。

# by enzian | 2004-08-28 23:59 | Trackback | Comments(0)

草むしり

庭の草むしりをする。この時期草むしりをするのは藪蚊に献血をしてやっているようなものだが、伸び放題、しかも風にそよそよ穂を揺らしはじめた雑草に辛抱できず。庭はすっきりしたが、足は痒い。

# by enzian | 2004-08-26 23:59 | Trackback | Comments(0)

八重山諸島――波照間島(2)

波照間島(2)

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# by enzian | 2004-08-22 23:54 | ※リュック背負って | Trackback | Comments(0)

八重山諸島――波照間島(1)

有人島では日本最南端。「はてるま」の由来は「果てのうるま(サンゴ礁)」であると言われている。星の観測には好条件が揃っており、全88星座のうち84星座が見える。南十字星が見える(12月中旬~6月末)ことで有名。広大なサトウキビ畑、おそるべき美しさの海をほこる。何もない島だが、何もないということがめったにない贅沢さなのだ。

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# by enzian | 2004-08-22 23:53 | ※リュック背負って | Trackback | Comments(0)

八重山諸島――小浜島

八重山の中央に位置することから、“八重山のてんぶす(へそ)”と言われる。サトウキビ畑と牧場と昔ながらの民家が並んでいる。NHKのドラマ、「ちゅらさん」の舞台となったことで有名(ただし、私は知らない)。残念ながら二つのリゾートホテルができてしまい、こんなところに行くのにもゴルフバックオヤジと出会わなければならなくなったことは、残念としか言いようがない。

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# by enzian | 2004-08-22 23:52 | ※リュック背負って | Trackback | Comments(0)

八重山諸島――西表島(2)

西表島(2)

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# by enzian | 2004-08-22 23:51 | ※リュック背負って | Trackback | Comments(0)