小さな講演者

著名な学者の講演をきく。詳しいことはいえないが、ひとすじなわではいかぬ人間の複雑さを考えさせる内容で、楽しい時間になった。会場に入って座ろうとしたらいっぱい院生がいて、あせった。さすがにここには居ないだろうと思っている場所に知った顔を見るのはおもしろくもあり、心臓に悪いことでもある。ちょっと大げさだな。「せんせい、カレーを食べに行きましょうよ」などという庶民的な誘いなど、にべもなく断る。ワタシハイソガシイノダ。

さて、講演が終わり、質問になる。どこの学会でも講演会でも同じことなのだが、質問者の質問が長くて困ってしまう。下手したら1つの質問に10分ちかく費やしている。もっと簡潔にできないのだろうか。これじゃ質問じゃなくて、まるで “小さな講演” である。「あなたは講演者じゃないでしょ?」と心のなかで\(-_-)ピシッ を入れる。こういう “小さな講演者” は、「講演者に尋ねたい」というよりも、「自分が聞いてもらいたい」という欲求をもっていて、ながながしゃべるのだ。「わたしはこんなに物を知っているのですよ」とアピールしているわけですね。ほんとに、どの方もこの方もよくお話しになる。

長い “自己アピール” のどこが返答すべきポイントなのか絞りきれず講演者は困っている。返答を求めぬ者に効果的な返答方法を探し出そうとすることほど不毛なことはない。長い質問のおかげで、ほかの人の質問時間はなくなってしまった。ぼくは「あさましい」という言葉を他人には使わないようにしているけれど、ときには使ってよい気がする。
by enzian | 2009-06-05 23:54 | ※その他 | Comments(0)

身の周り半径5メートルほどにある、なにげない日常をささやかに見つめ直します。


by enzian
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