雪だるま

寒い。ほとんど雪の積もることのない我が家の周辺でも、この冬ばかりはなんども雪が積もった。近所の家の軒先には、子どもたちの手になる雪だるま氏たちがいつまでも溶けることなく、棒っ切れやらなんやらでつくられた虚(うつ)ろな表情を変えることもできずに突っ立っている。最初はぎゃーぎゃーと騒がしかった子どもたちも薄情なもので、自分たちがつくった人の形のことなどさっさと忘れて、別のことにご執心の様子である。かく言うぼくも、ひとつの論文を書き上がらぬうちに新しい論文、また新しい論文、別の書類と書かねばならぬものが増えていって、心のなかに虚ろな雪だるまをつくり続けている。
by enzian | 2011-02-17 00:13 | ※その他 | Comments(0)

身の周り半径5メートルほどにある、なにげない日常をささやかに見つめ直します。


by enzian
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