年賀

年賀状のやりとりが終わった。父の三回忌も終わった。父は認知や行動にいちじるしい特徴があって理解の範囲を超えた人だった。年末も掃除はせず、年賀状も書こうとしなかった。親類やお世話になっている人たちが毎年毎年、丁寧な年賀状を送ってきても、知らん顔をしていた。それでいつも母が怒っていた。母は字が書けず、年賀状を出したくても出せなかった。ぼくは子ども心に父のような、人の気持ちをわかろうとしない人にはならないでおこうと誓ったが、いまから思えば、知らん顔をしていたのではなくて本当にわからなかったのだろう。

そんな父親をみて育った自分も、もうそろそろ年賀状が不要なのではないかと思いはじめた。今年来た年賀状のなかに「今回をもって失礼させていただく」的なものがあって、なるほどと膝をたたいた。ぼくもこの手で年賀状のやりとりを減らしていこうと思うが、生きている限り絶対に出さねばならない人はいる。

挨拶が遅れましたが、今年もよろしくお願いいたします。
by enzian | 2018-01-07 12:20

身の周り半径5メートルほどにある、なにげない日常をささやかに見つめ直します。


by enzian
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